手書きの譜面、大好きです。

自分の首を締めそうな話題ですが。
手書きの譜面。独特の流れや勢いがあって、とても好きです。

 

昨日は、ちょっとした必要…いえ、ただの興味?から、バッハの楽曲の、

アンナ・マグダレーナによる筆写譜を見ていました。

 

カーブした連桁、音価によって違う符頭の大きさ、

現代の記譜ルールではあり得ない符尾の付け方などが、

妙に全体になじんでいて読みやすかったり、眺めていると面白いです。

 

バッハの時代の楽譜は、高価だった紙を上手に節約するために、

加線が少なくなるよう音部記号を切り替えたり、

本来なら余白の部分に残り何小節かの譜面をなんとかして詰め込んだり、

といった工夫が行われていたといいます。

 

今に残る記譜のルール…符尾の向きを音高によって変えたり、

連桁の長さや傾きをその時々で変えるやり方なども、

もしかしたら、こうした紙の節約の中で生まれてきたのではないかなあと、

昔の手書きの譜面を見ていると思わされます。

 

おそらくは、ただ節約するだけでなく、

節約ゆえに窮屈になった譜面から音楽を浮かび上がらせる、見せ方の工夫として。

 

手書きの楽譜は、今も新譜演奏の現場などで使われますし、

浄書でも、手書きの風合いを好んで、わざわざ手書き風フォントを用いるよう

指定される場合があったりします。

 

手書き譜のもつエネルギー。自分が手がける浄書譜にも注ぎ込んでいきたいなあ、と感じます。